みなさん、今日はバイクの日です。
僕は、大学時代時にバイトして二輪の免許を取り
毎週のようにバイクで走り回りました、良い思い出です。
今でも、普段の移動にバイクを使いますし、峠へ行くこともあります。
こういったエピソードこそ、バイクの醍醐味だと思うのですが、
今回はそこから少し離れ、バイクを趣味ではなく
移動の足として、考えた時の経済性を少し考えてみます。
検証条件
バイクの中で一番維持費が安いのは”原付き”です。
しかし、原付きは車両ではありますが、自動車ではありません。
自動車の枠内であれば、125ccの原付二種と言われるバイクの
維持費が一番安いです。
そして、四輪車の中で最も維持費が安いのは軽自動車です。
この2つの乗り物について比較を行います。
なお、本ページの金額は全て税込で
現在(平成28年8月19日)の値です。
A.免許の取得費用
自動車で公道を走行するためには、まず免許を取らなければなりません。
時間に余裕があり、運転技術にも自信のある方であれば
一発試験という手もありますが、そうでない場合は、教習所に通います。
教習所の費用は以下のとおりです。
足として考えるので、共にAT限定とし、
他免許を持っていないものとしています。
車種 | 原付二種 | 軽自動車 |
必要な免許 | 小型自動二輪(AT) | 普通自動車免許(AT) |
教習費用 (京都の某教習所) | ¥72,000 | ¥254,000 |
B.初期費用
車を購入する際に必要な費用です。
今回は、新車を購入するケースを考えます。
1.車両価格
車やバイクには流行がありますし、燃費も違いますが
ここでは、共にクラス内で価格が最も安いと言われている
スズキのアドレス110とアルトFクラスを比較します。
以後の項目ではすべて原付二種=アドレスv110
軽自動車=アルトFとして考えます。
車種 | 原付二種 | 軽自動車 |
型名 | アドレスv110 | アルトF(2WD・5AGS) |
価格 | ¥205,200 | ¥847,800 |
2.税金・登録費用等
新車であってもオイルを入れたり、ナンバープレート交付で費用がかかります。
アルトFはエコカー免税対象車なので、ここが安くなっています。
なお、バイクに乗るのにはヘルメットが必要なのでそれも入れています。
死にたくなければ、最低でも1万くらいのを買ってください。
車種 | 原付二種 | 軽自動車 |
取得税・重量税 | 課税なし | 免税 |
自賠責保険料(3年) | ¥12,410 | ¥36,920 |
リサイクル料金 | ¥7,880 (不明のため同額) | ¥7,880 |
登録費用※ | ¥10,000 | ¥20,000 |
車庫証明※ | 不要 | ¥10,000 |
ヘルメット | ¥10,000 | 不要 |
合計 | ¥40,290 | ¥74,800 |
※代行代を含む概算値、自分でやれば削減可能。
C.維持費
初年度以降に、毎年かかる費用です。
車検など、複数年に1回のものは、1年あたりに換算しています。
また、車両を使用する条件は、本土に住む
大卒の新社会人が通勤やレジャーに使用し
年間10,000km走行するものとします。
1.税金
どちらも法律上は軽自動車に分類されます。
ですので、自治体に軽自動車税を納める義務があります。
また、四輪車には重量税を納める義務もあります。
原付二種 | 軽自動車 | |
軽自動車税 | ¥2,400円 | ¥10,800 ※1 |
重量税 | 課税なし | ¥6,600 ※2 |
※1 エコカー免税のため1回目は半額
※2 2年に1度、車検時に納める。エコカー免税のため1回目は免除。
2.自賠責保険料
自動車で公道を走行するためには
自賠責保険に加入する義務があります。
これが切れると、かなりヤバイことになります。
軽自動車は通常、2年契約することになるので
その金額を1年ごとの金額に直します。
原付二種 | 軽自動車 | |
2年間 | ¥9,870 | ¥26,370 |
単年換算 | ¥4,935 | ¥13,185 |
3.任意保険料
任意保険とありますが、絶対に加入してください。
まぁ、あなたの実家が大金持ちで、
億単位の倍賞をしても困らないなら別ですが。
もしそうなら少し恵んでください(´・ω・`)
原付二種 | 軽自動車 | |
1年あたり(新規) | ¥28,940 | ¥65,410 |
どちらも、対人・対物は無制限で、車両保険なし、として見積もりました。
なお、家族が自動車保険に入っている場合
ファミリーバイク特約というものを使うと、バイクの保険料は1万円程度になります。
4.ガソリン代
ガソリン価格は高止まりしていますから、燃費が良いのは嬉しいですよね。
ガソリンの価格は、1L=120円で計算し、
実燃費は、下記のサイトを参考に、カタログ値に0.7を掛けたものとしました。
http://autoc-one.jp/news/2610703/
原付二種 | 軽自動車 | |
カタログ燃費※ | 51.2 km/L(WTC) | 37.0 km/L(JC08) |
実燃費(カタログx0.7) | 35.8km/L | 25.9km/L |
消費ガソリン量(年間) | 279L | 386L |
価格×消費量 | ¥33,519 | ¥46,332 |
※()内は測定モード
実際には、アドレスv110の実燃費は40km/Lを超え
アルトの燃費は20km/L前半という情報がネット上にあるので
かなり軽自動車有利な結果になっていると思います。
測定方法が違うので、仕方ないですね。
5.整備費用
運転する環境で大きく異なりますが、概ね以下のとおりです。
バイクの場合、ライダーの安全性を高めるためには
グローブ、ジャケット、プロテクター等を、
雨に対応するためには雨合羽等を購入する必要があります。
原付二種 | 軽自動車 | |
整備費用(年間) | ¥20,000 | ¥40,000 |
乗用装備 | ¥5,000 | なし |
合計 | ¥25,000 | ¥40,000 |
6.車検費用
法律に定められた個人乗用の車両は、
新車は3年後、それ以外は2年に1度
自動車検査登録制度に基づく検査(車検)を受ける必要があります。
表は、1回分の費用です。1年分は半分になります。
なお、250cc未満の二輪車は車検が免除されています。
原付二種 | 軽自動車 | |
車検基本料金 | 制度対象外 | ¥10,800 |
検査更新料 | ¥11,880 | |
印紙代 | ¥1,100 | |
合計(2年分) | ¥0 | ¥23,680 |
単年換算 | ¥0 | ¥11,840 |
7.駐車場代
田舎であれば駐車場はタダの隣りですが
都会住みなら借りる必要が出てきます。
原付二種のサイズだったら、駐輪場に入れてしまうことが可能です。
原付二種 | 軽自動車 | |
駐車場代(月1万円) | ¥0 | ¥120,000 |
8.維持費まとめ
ややこしいので、エコカー減税を加味した
維持費をまとめてみました。なお、車両は3月に購入するものとします。
原付二種 | 軽自動車 | |
初年度から3年後まで | ¥269,577 | ¥865,906 |
4年目以降(1年分) | ¥94,794 | ¥332,467 |
D.総評
ようやくすべてのステージにおいてかかる費用が計算できました。
早速、A~Cまでの費用をすべて足していきたいのですが、
それぞれの車両に何年乗るかが問題になります。
車とバイクが同じ寿命とは思えません。
そこで、税務処理で用いられる法定耐用年数を参考にします。
法定耐用年数は、軽自動車で4年、バイクで3年となっています。
この年数で買い換える人はほとんど居ませんので
それぞれ、2倍の年数を使いましょう。
後はC章の条件をそのまま準用して、軽自動車は8年で8万kmを
原付二種は6年で6万kmを寿命とします。
・原付二種の6年間維持費
原付二種 | |
B-1.車両価格 | ¥205,200 |
B-2.税金・登録費 | ¥40,290 |
C.維持費(6年分) | ¥553,959 |
合計 | ¥799,449 |
単年換算 | ¥133,241 |
単月換算 | ¥11,103 |
以上です。もし、二輪の免許を持っていなければ、年間1.2万円プラスになります。
・軽自動車の8年間維持費
軽自動車 | |
B-1.車両価格 | ¥847,800 |
B-2.税金・登録費 | ¥74,800 |
C.維持費(6年分) | ¥2,528,241 |
合計 | ¥3,450,841 |
単年換算 | ¥431,355 |
単月換算 | ¥35,946 |
もし、駐車場が無料であれば、年間12万円の節約になり
単月換算でも1万円引かれた¥25,946になります。
逆に、免許を持っていなければ年間で¥31,750のプラスです。
E.結論
やっぱり、車の維持費は高いですね。
小型バイクに乗り換えたら、最低でも月1万円は浮くわけだから
その分、違うこと(えrげとか、酒とか、ゲームとか)
に使えてハッピーになれるかもしれません。
でも、バイクって雨の日は濡れるし、暑いのも寒いのもつらい。
荷物も人もあんまり乗らなくてなかなか不便です。
その分はアンハッピーになります。
そして、何より(車よりは)怪我をしやすくて死にやすい。
やっぱり、安いものには理由があるわけですね。
だから、安いからっていう理由だけで
バイクに乗りたい人は多分ハッピーにはなれないです。
でも、欠点を聞いた上で「それでも乗りたい」っていうドM人は
ぜひ乗ってみてほしいです、それを補って余りある楽しさを見つけられると思いますから。